ひとつの苗、ひと粒の種から始まる学び
2025年05月27日
5月は、プレイグループからアフタースクール小学生まで、それぞれの年齢に合わせた体験活動が行われました。土に触れ、苗を植え、水をあげ、自然の恵みを感じながら命を育てる経験は、子どもたちの感性と探究心を豊かに育ててくれます。また、自ら育てる喜びを通して、食への関心や仲間との協力の大切さも学んでいます。日々の体験を重ねる中で、心も体も大きく成長していく様子を、各コースの活動よりお伝えします。
◇◆プレイグループ(1才児・2才児)の活動から◆◇
< 野菜も子どもたちもぐんぐん大きくなあれ! >
プレイグループのガーデンプレイ場には花壇があります。そこに、トウモロコシ、オクラ、ナス、ピーマン、ゴーヤの苗を植えました。
子どもたちはガーデンプレイ場に行くたびに、「ちょっと大きくなった!」「たくさんお水飲んでね」など、苗の成長を楽しみにしながらせっせと水やりをしています。また、花が咲いている様子や葉っぱの違いなどを観察したり、飛んでくる蝶々を追いかけたりと自然と触れ合う様子も見られます。
実ができたら収穫し、包丁で切って断面を観察したり、クッキングをしたりする予定です。
ドルトンでのさまざまな体験をきっかけに、子どもたちの興味や関心が広がることを期待しています。
◇◆ファーストプログラム(幼稚部・全日制)の活動から◆◇
< 新緑のまぶしい季節、子どもたちは小さな命をそだてています >
【田植えを体験しました!お米の赤ちゃんおおきくなってね(年長児)】
ファーストプログラムでは体験学習の場がたくさんあります。
今回はシティアズアクラスルームで知多郡美浜町に行きました。山に囲まれ自然豊かな地域に目を輝かせていた子どもたち。今日はこの場所が教室となりさまざまな体験をしました。
蛙の声が聞こえたりアメンボを見つけたり花の冠を作ったりと、一日中爽やかな風と美しい新緑に囲まれて過ごしました。
田んぼに入るときはドキドキ、どろんこレースはワクワク、自然の中でのお弁当タイムはウキウキ!
自然を心と体でいっぱい満喫したよ!
秋においしいお米ができるといいな
また稲刈りのときに会おうね!
【さつまいもの苗を植えました(年中児)】
小さな苗さん おおきくなあれ
おいしいおいもができますように
【各教室のベランダにも野菜を育てているよ(年少児)】
◇◆アフタースクール(小学生)の活動から◆◇
< ソーシャルスタディ テーマ「米」 >
2年生のソーシャルスタディでは、「米」をテーマに活動を行っています。実際に種もみから稲を育て、成長を観察すると共に、収穫・脱穀・精米まで体験していきます。今年度も、2年生の子どもたちは、さっそくお米を育て始めています。
そもそも『お米』とは、なんなのでしょうか?
「お米なんて、ごはんに決まってるよ!」
最初の授業で、子どもたちは元気に答えました。ですが、
「じゃあ、“ごはん”って何?」
「“ごはん”は何でできているの?どうやって作られているの?」
と、質問を重ねていくと、私たちが毎日食べている“ごはん”について、知らないことがたくさんあると判明しました。
そこで、実際にイネから一粒のモミを取って観察しました。見た目は違いますが、モミからモミ殻を取り、出て来た中身から胚芽を取り、さらに爪でこすってヌカを削ってみると・・・、普段食べている“お米”に近くなってきました!
一粒モミと胚芽を取って白くするだけでも大変です。それが、ごはん茶碗一杯分だったら・・・と考えて、子どもたちはびっくりしていました。
そして、いよいよ“お米”を育て始めました。
モミを水につけ、発芽の様子を観察しました。発芽する前は種モミのどこから芽や根が出るのかを予想し、実際はどうか確かめました。
一週間後、芽が出た種モミを、バケツに入れた土に植えました。
毎時間、子どもたちは「どれだけ育ったかな?」とワクワクしながら観察し、ぐんぐん育つイネの成長を見守っています。さて、“お米”は無事に収穫できるでしょうか?
また、お米を育てることを通じて、子どもたちはたくさんのテーマを学んでいきます。
例えば、米の生産地を通じて都道府県について学んだり、米が渡来した弥生時代の様子を学んだり、米が貨幣代わりに使われていた江戸時代について知ったりと、ひとつのテーマから多くの分野にわたって調べ学習・体験学習を行う事ができます。毎日何気なく口にする“お米”は、自分たちの暮らしや文化・歴史と密接につながっています。これからの授業も楽しみですね。